※1970年5月10日から30日にかけて東京都美術館にて開催され、後に京都市美術館、愛知県美術館へと巡回した展覧会。（東京ビエンナーレ）
コミッショナーの中原佑介は、同展の会場をL・ファブロ、J・クネリス、S・ルウィット、R・セラらの外国作家と、松澤宥、榎倉康二、小清水漸、高松次郎、成田克彦、田中信太郎ら国内作家とを織り交ぜるかたちで構成し、「アルテ・ポーヴェラ」、「ミニマリズム」、「もの派」というほぼ同時期に起こった同傾向の三つの美術運動をひとつの活動として捉えた。この展覧会は、当時運動の渦中にあって評価が定まっていなかった「もの派」をいち早く世界的文脈の中へと位置付け、「もの派」の評価を決定付けた先見的なものでもあった。世界的評価が高まった「もの派」を語る上では欠かせない伝説的な展覧会として、今なお高く評価されている。