どうもこんにちは。
本日は川田喜久治の伝説的写真集「地図 The Map」が入荷しましたのでお知らせいたします。
●川田喜久治 Kikuji Kawada (1933-)
1933年茨城県に生まれる。1955年立教大学経済学部卒業。新潮社に入社。『週刊新潮』の創刊(1956年)より、グラビア等の撮影を担当。1959年フリーランスの写真家となる。初の個展「海」を開催。佐藤明、丹野章、東松照明、奈良原一高、細江英公とともに、「VIVO」を結成。日本写真協会賞年度賞受賞(1996年)、東川賞国内作家賞受賞(1996年)、芸術選奨文部科学大臣賞受賞(2004年)
知る人ぞ知る写真集「地図」。1965年に限定1000部で刊行された川田喜久治の第一作写真集「地図」は、センセーショナルな驚きとともに受け入れられ、川田氏の評価を決定的なものにしました。1000部作ったとされていますが実際にはもうすこし少部数での刊行だったようです。
ブックデザインを杉浦康平、パッケージデザインを石尾利郎が担当し、大江健三郎が別刷りで「Map 大江健三郎」を添えました。すべてのページが観音開きになっており、原爆ドーム、東京湾の要塞、若い特攻隊の遺影など、黒々としたモノクロ写真を通じて戦争の狂気が抉り出されています。
幻の写真集という呼び声が高く非常に手に入りにくい写真集の一つです。2005年に月曜社から復刻版が出され内容を見ることができるようになりましたが、やはり杉浦康平の装幀と凝った造本、そしてその時代の紙とインク独特の質感・雰囲気はオリジナルでしか味わうことができません。
●川田喜久治 地図 The Map 元版
1964年/美術出版社 杉浦康平ブックデザイン
別刷「MAP 大江健三郎」付
初版 カバー少キズ 帙 函少ヤケ 造本上の理由によりページ外れ多少有
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今回ご紹介した川田喜久治写真集「地図 The Map」は神保町ボヘミアンズ・ギルド2Fブックギャラリーにございますので是非足を運んでみてください。