こんにちはボヘミアンズ・ギルドです。
秋も深まる昨今、みなさまいかがおすごしでしょうか。
さて、フランス出身の彫刻家ルイーズ・ブルジョアの画集が
たくさん揃いましたのでご紹介いたします。
ルイーズ・ブルジョア略歴
1911年生まれのフランス人。
1938年にアメリカ人美術史家と結婚して以来ニューヨークに居住。
幼年時における横暴な父とその愛人との同居生活。母の死、そして自殺未遂。
歪んだ家庭生活の記憶は、ブルジョアの人生に深い影を落とします。
そして彼女にとって作品を作ることは、抑圧された感情を開放する
生きていくために不可欠なものとなります。
彼女の作品で有名なのは、
六本木ヒルズのエントランスにいるでっかい蜘蛛「ママン」です。
ブルジョアにとって、蜘蛛は大嫌いな害虫をを食べつくしてくれる存在。
そして、きれい好きで強靭な神経をもつ蜘蛛を
やさしく我慢強い母の姿と重ねます。
おなかに宿した大理石の卵は、子孫繁栄の象徴で
命の誕生を讃えているそうです。
つい最近までゴスでサイバーっぽくに見えるこの彫刻が大嫌いでした。
六本木という場所、なかでも「六本木ヒルズ」という最先端スポットのイメージが重なり、
偏見を持っていたのです。
その後 ルイーズ・ブルジョアの作品と知り、
込められた意味を知った今は素直に鑑賞できるようになりました。
欲を言えば、もっと広々としたとこで観てみたいです。
眺めるのにあの場所は近すぎて全体像がつかみにくいと思います。
当店の在庫を紹介します。こちらは一覧
『The Insomnia Drawings』 2001年/ Scalo Publishers 英語版 限1500 2冊共函
”インソムニア”とは不眠症という意味のようです。布装のとてもしっかりした造りの美しい本です。
画像だとわかり難いですが、ノートの裏に透けている図像もそのまま印刷されています。
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『Louise Bourgeois』 1998年/ Reunion des Musees Nationaux 仏語版
ここに「ママン」
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『 Louise Bourgeois: Sculptures, environnements, dessins, 1938-1995』 1995年/ Paris musées 仏語版
ここにも「ママン」ここにも「ママン」
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『Louise Bourgeois』 2001年/ Tate Gallery 英語版
表紙にも中にも「ママン」
『Louise Bourgeois: Retrospective 1947-1984』 1985年/ Galerie Maeght Lelong 仏語版 蔵書シール貼付
ブルジョアの彫刻はエロティックなモチーフが多いです。
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『Louise Bourgeois』 1995年/ Flammarion 英語版 背・見返しにシール貼付
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『Louise Bourgeois』 1990年/ Ville de Lyon 仏語版 蔵書シール貼付(左)
『Louise Bourgeois』 1995年/ Edition Stemmle 英語版 カバー背ヤケ(右)
(左)
(右)
ブルジョア本人。よく自分の作品と一体化してる面白おばあちゃん。
以上の書籍は、一番初めに紹介した「インソムニア」以外 すべてボヘミアンズ・ギルド1階の彫刻の棚に並んでいます。
たくさんあるのでぜひ見比べてみてください。
また、2階ブックギャラリーには新しく陶器の棚ができました。
この棚の右にレゾネの棚があり、そこに「インソムニア」があります。
もしかしたら、2階に上がりづらいという方がいらっしゃるかもしれませんが、
噛み付いたりしませんので、ぜひ覗くだけでも来てみてください。
そんなに閉鎖された空間ではありませんので・・・。