時は昭和のはじめ。
池袋モンパルナスゆかりの画家たちが
毎日のように激論の火花を散らし
妖しくも美しい生命の光で
西池袋の前衛的な夜を彩っていた頃。
初代社長とその奥様は
この西池袋の地に立てた夏目書房を
自分たちの誇らかな旗幟を
懸命に守っていました。
これが初代社長の貴重な写真です!
初代は明治の生まれ、浅草で育った生粋の江戸っ子。
芝居(後には映画も)が大好きで
何より美味しいものに目がなかったそうです。
そしてもちろん本が好き。
それが高じて松崎書店に弟子入り、
やがては独立して池袋にお店を出すことになるわけです。
初代は修行時代、
女学校に通うために千葉から東京に来ていた
松崎さんの親戚のお嬢様と電撃結婚、
第一子が誕生した時も、まだ二人とも十代だったそうな。
そして二人目(後の二代目)が生まれる頃にはもう独立、
いやはやさぞかし大変だったでしょうね…
by スタッフ1000