こんにちは。
今日ご紹介するのは、ポーランドの前衛芸術家、タデウシュ・カントール(1915-1990)です。
画家や造形作家として、そして特に演出家として知られるカントール。
彼が手がけた演劇は、ヨーロッパのみならず日本でも紹介され、世界中で観劇されています。
1915年にポーランドで生まれたカントールは、画家になるために入ったクラクフ美術学校で絵画を学ぶ一方で
当時ポーランド演劇を代表する舞台美術家カロル・フリッチに師事して舞台美術を勉強します。
卒業後はシュルレアリスムの画家として出発しますが、やがてその前衛的な表現方法を演劇の中で応用することを試み、
絵と芝居を組み合わせながら舞台芸術の制作活動を続けていました。
1955年に、「クリコット2」という劇団を結成し、1960年代からは公演で世界中を回りました。
そして1982年には日本を訪れ、カントールの代表作でもある「死の教室」が上演されました。
死の演劇
日本での公演を受けて出版された本著は、「死の教室」ひいてはカントールの理論的な支柱となっている演劇・芸術論集です。
「死の教室」はある意味で、ここに書かれた概念が具現化されたパフォーマンスであるとも言えます。
さらに、当店にはカントールの画集も入荷しております。
タデウシュ・カントール Tadeusz Kantor: 1915-1990
1993年/Muzeum Narodowe w Poznaniu
今年で生誕101年となるカントール。
この機会に是非、絵で、言葉でカントールの世界に飛び込んでみてはいかがでしょうか。
夏目書房、ボヘミアンズ・ギルド、神保町ファインアーツでは
随時買い取りを行なっております。
古書から美術品まで、多種多様なものを取り扱っております。
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矢野