ピカソをして「20世紀最後の巨匠」と言わしめた画家・バルテュスの撮影したポラロイド集、『The Last Studies』が入荷しました。
バルテュス Balthus: The Last Studies 2冊組
Nicolas Pages/Benoit Peverelli編
2013年/Steidl 英語版 函 限1500部 2冊組
2014年に東京で行われた”バルテュス最後の写真 密室の対話”で展示されたものと同作品が収録されています。
Vol.1には縮小され並べられたポラロイドがざっと1256枚。
Vol.2はVol.1より選別されたポラロイドが1ページに拡大されています。
彼の終生のテーマが「少女」であることは十分に知られていますが、
そんなバルテュスが思い描く「神秘的な少女たちが白日夢に遊ぶ世界」をポラロイドで表現しています。
最晩年になり手の自由がきかなくなると、彼は鉛筆をポラロイドに持ち替え、モデルを撮影するようになりました。
わずかな姿勢の違いをシークエンスのように撮った写真からは、ポーズの微妙なニュアンスに対する画家のこだわりを見ることができます。
ポラロイド独特の暖色ととろっとした描写が、絵画とはまた違ったエロチックさを表現しています。
2014年に行われたバルテュス展ではポラロイドのみの図録の販売は行っていなかったようですので、もし展覧会を見逃した方がいましたら、是非こちらの「The Last Studies」を御覧になっていただきたいです。
ボリューム満点ですので展覧会と見ごたえは劣りません!
写真には排除しきれない事実が勝手に写りこむので 画家が手に持つものを筆からカメラに持ちかえるということは興味深いですね。
バルテュス好きの方だけではなく、写真好きの方にも是非見て頂きたい1冊です。
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そして毎度のことながら。。。
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です。よろしくお願いいたします。