どうも、こんにちは。櫻井です。
ボヘミアンズ・ギルド、2Fブックギャラリーに日本の前衛美術のパイオニアであり、「具体」のリーダーまた「円」の作家として知られる吉原治良の画額が入荷しました。
吉原治良 Jiro Yoshiwara 1905-1972
大阪生まれ。画家。
洋画家上山二郎に画を学び、上山の紹介で知り合った藤田嗣治・東郷青児の勧めで二科会に参加します。初期には静物を静物を組み合わせたデ・キリコ風の作品を描いていましたが、二科会入選後は、幾何学的な抽象絵画を描くようになります。1938年には二科内の前衛集団「九室会」の結成に山口長男・斉藤義重・桂ゆきらとともに参加。1954年、嶋本昭三・白髪一雄・田中敦子・元永定正らと具体美術協会を結成・主催し現代美術運動を展開しました。晩年には大画面に円弧を描く連作を発表しました。
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吉原治良画額「『デモス』表紙絵・作品」
Jiro Yoshihara
「『デモス』表紙絵」 ペン、コラージュ 紙 少シミ、破れ/「作品」 ペン 紙 ヤケ 少シミ 各サイン 「日本洋画商協同組合」鑑定登録証 額26×43(合装) 額48×66
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「デモス(DEMOS)」とは1926年から62年まで大阪の中之島に存在していた総合文化施設「朝日会館」の発行していた機関紙です。もともとは1931年に「会館芸術」として創刊されました。その後幾度かの誌名変更と戦時中の中断期間をへて1953年まで出版され、1947年7月号から1952年10月号までが「デモス」とされていたようです。「会館芸術/デモス」は当時の大阪文化を知るうえでも貴重な資料になっています。吉原は「デモス」の表紙やイラストをよく依頼されていたそうです。
吉原は戦後しばらくの間、ポスターや商品デザイン、ウィンドウディスプレイ、 バレエやファッションショーの舞台芸術などを手がけました。
近年の再評価の盛り上がりもあり、具体や「円」 のほうで語られることの多い吉原ですが、具体以前の多彩な仕事のほうも個人的には興味深く、絵本やモダンな装幀、シュールレアリスム風の作品やコラージュなどの初期の創作もいいかんじです。
そういう意味でもご紹介しました商品は面白い作品だと思いますので、この機会にお立ち寄り下さい。ブックギャラリーでは具体関連の作品をはじめ具体の機関紙などの資料の取り扱いもございます。
もちろん1Fでは作品集やカタログなどの書籍も充実しておりますので、是非ご来店下さい。
お待ちしております。
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