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マン・レイ展

前回に引き続き展覧会レヴューです。
新国立美術館で開催されている「マン・レイ展」です。
マン・レイ展表紙

平日の会館時間直後の朝10時過ぎに行ったのですが、
同美術館で同時開催されている「オルセー美術館」が20分程度の入場制限
されているのに、「マン・レイ展」はガラガラで、なんとなく不快感を覚えました。
「だから日本人はイヤだよ」なんて言ったってしょうがないし、
すいててヨカッタと思えばいいんでしょう。

展覧会に行って初めてわかることって結構あります。
皆さんはこんなこと知っているかもしれませんが、
マン・レイが写真家になりたかったわけじゃなく、
生涯画家になりたかったなんて全然知りませんでした。
以外にも最初は生活のためや、自分の描いた作品や他の人の絵を
記録する手段として写真を撮っていたということです。

常に写真と並行して制作した立体や平面の作品・版画などが多数展示されていました。
写真の技法的にも現像時に過度の光が当たることで偶然に発見された「ソラリゼーション」や
印画紙の上に直接物体を置く手法「レイヨグラフ」の作品、
マン・レイと共にすごしたモンパルナスの女王・キキをモデルにしたソラリゼーション作品の代表作「白と黒」、
モノクロのイメージであるマン・レイが、晩年に撮っていた実際の色にできるだけ
近づけるための色彩定着技法によるカラー・ポジフィルム、
マン・レイが発行した本「容易」「大人のアルファベット」などひじょうに多彩で面白い展覧会でした。
マン・レイ 大人のアルファベット マン・レイ 容易

こんな作品があれば是非お譲りください。
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ガイド・レシーバーを付けて会場を回ったのですが、2時間たらずでマン・レイの一生を
垣間見たような感じで、ひじょうに勉強になりましたし、興味深いものでした。
結構、マン・レイのオリジナル版画や写真集、関連書籍などを扱っていますが、
このぐらい知ることは最低限なんだろうと思い知らされ、反省しなくては。
まあ、日常こんなことばかりですが、たくさんの作品を見ていく努力は続けていくつもりです。

(夏目滋)

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