友永詔三の書籍が入荷しました♪
1979~1982まで、NHKで放送された人形劇「プリンプリン物語」の人形を手掛けた作家です。
その発端は、演出家ピーター・スクリベンとの出会いです。
ピーター・スクリベンの主催していた 人形劇団のデザインを依頼され、本格的な人形作りにはじめて関わりました。
そしてそのまま、ピーター・スクリベンの本拠地・オーストラリアに旅立ち、数年間をその地で過ごし、さまざまな勉強をしました。
この経験が、その後の彼の人形作家としての考え方や作風などに多大なる影響を与えたようです。
日本に戻ってからは、母校の東京デザイナー学院の講師などを経て、35歳のとき、「プリンプリン物語」の人形デザイン、制作をはじめました。
「プリンプリン物語」では、500体以上の人形を制作!
大きな作品はなんと、トイレットペーパーが使われています!
トイレットペーパーに木工用ボンドを混ぜて粘土状にし、それを芯に貼付けていくと、乾いたときにかなりの強度になるそうです。
実際の戦国時代に使われていた鎧も、紙を使用したものもあり、そこからヒントを得てトイレットペーパーを使ったようです。
「プリンプリン物語」の人形には、間接部分に球体を入れ、人間とほぼ同じ動きをとることができるようにしてあります。
“球体関節人形”と言うとハンス・ベルメールを筆頭に、四谷シモンや天野可淡、恋月姫などの退廃的で耽美なお人形、というイメージがありますよね。
「人形というと人間の陰のものが多く情念の世界がもてはやされるが、
私は少女の裸身のまま、太陽の下で生きていく陽の部分の多い作品を作っていきたい。」
友永のこのことばは、彼の作品にすごくよく現れていると思います。
“陰”を表現する作品は、退廃的で耽美な雰囲気を醸し出し
根底に“陽”のある友永の作品からは、それはまったく感じられません。
そのことが、人形が苦手な私が友永の作品に惹かれた理由だと思います。
「人形ってちょっとこわい…」と思っている方、ぜひ友永の作品集を手にとってみて下さい♪
人形に対するイメージが変わるかもしれません。
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もちろん、人形関連書籍も大歓迎です!