いかがお過ごしでしょうか、今回は荒川修作です。
僕の中で荒川修作といえば、THE破天荒おじさんっていうイメージです。いい意味です。
作品としては、1970年にヴェネツィア・ビエンナーレで発表した『意味のメカニズム』や、岐阜県養老町にあるアート施設『養老天命反転地』などが有名です。
もちろんただ破天荒なわけではありません。人間の根源を見直させるような意図があり、
常識を覆させよう、宿命を反転させようという視点が破天荒となって現れているのだと思います。
天命を反転させるということ、つまり人間は死なないということです。
『三鷹天命反転住宅』も人々に希望や自由というものを考えさせる場所や風景を与えるために作ったもので、
徹底的にひっくり返すことによって、心身ともにプリミティプな状態を引き起こします。
そうすることで身体の新たな感覚を呼び覚まそうとしました。
人間は生まれ変わり続けるのです。人間は死なないのです。
さて、そんな荒川修作の版画額が新しく入荷しましたのでご紹介いたします。
荒川修作版画額「静物」
Shusaku Arakawa
1967年/シルクスクリーン 限60 サイン 少破れ 33×26 額56.5×45.5
「マルセル・デュシャン語録(美術出版社)」より
線という一次元的なものに立ち返って考えろということでしょうか。
ただの線でも見方によっていろいろなものに見えてきますよね。
荒川修作版画額「風景」
Syusaku Arakawa
1970年/マイラー紙にシルクスクリーン 限75 サイン 南天子画廊シール 89×114.5 額91×117.5
書籍もご用意してございます。
荒川修作展 意味のメカニズム
1988年/西武美術館 背ヤケ・少汚れ 別冊付
荒川修作展
1969年/南画廊
養老天命反転地 荒川修作+マドリン・ギンズ
1995年/花の都ぎふ花と緑の推進センター 天シミ
他にも荒川修作に関する様々な書籍を取り扱っております。
一見意味のないような破天荒さですが、その中には人間を根底から覆そうとする力強い意志を感じます。
また、著作『意味のメカニズム』において荒川修作はこのように述べています。
「意味とは或るものを-何であれ-考え抜こうとする欲望なのだと考えられるかもしれないのだ。
まだ完全に知られないものに立ち込めている霧から意味を解こうとする意志、ノンセンスの認識である。」
んん、よく分からないからといって無意味とするのではなく、欲望のままに感じ考えることが意味になるということ、ですかね。
どんな破天荒にも意味はあるということですね。
まさに、破天荒川修作ですね。あ、意味はありません。
夏目書房&ボヘミアンズ・ギルドでは、様々な書籍の買取をしております。
お売りいただけるものがございましたら、是非ご連絡下さい◎