「スタンリー・キューブリック ドラマ&影:写真 1945-1950」が入荷しました♪
固定した長回しのカメラワークを得意とし、圧倒的な映像美で見るものを魅了するキューブリックの映画。
彼は「博士の異常な愛情」、「2001年宇宙の 旅」、「時計じかけのオレンジ」の“SF三部作”で、世界的な映像作家としての地位を確立しました。
また、「1シーン100テイク」との伝説を持つ完璧主義者・キューブリック。
にも関わらず「2001年宇宙の旅」では、彼らしからぬ間違いを犯していると言われています。
それは、宇宙船で飲み物を飲むシーンでのこと。
無重力状態で飲み物を飲むと、ストローで吸い上げられた液体はそのまま留まるはずが、地上で飲んだ時のように下に下がってしまっています。
うっかりミス?
いやいや、キューブリックなら“あえて”かもしれませんよね。
現実の破片とその組み合わせによる方法で、キューブリックは写真をとりました。
それにより、現実生活の浅はかさを浮き彫りにするなど、彼独特の世界観を写真でも表現しました。
たとえば、窓枠に腰掛け、台本を読む女優を写した写真。
凡人では、当然女優を中心に捉えてしまいますが、キューブリックは窓の外の何もない景色を中央に捉えています。
この構成主義風のしかけによって、彼女の作り笑いのベールの下にある空虚な心を底はかとなく表現しています。
この写真集で、映画とはひと味違うキューブリックの世界を堪能して頂けたらと思います♪
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