あけましたね。
いとこにお年玉を千円ずつあげました。
新幹線で実家に帰りました。
もう大人です。
今年もよろしくお願いします。
大西です。
今回ご紹介するのは、新年の厳かな雰囲気にぴったりであろうマリオ・ジャコメッリです。
マリオ・ジャコメッリ(1925-2000)は、イタリアのマルケ州生まれの写真家です。
彫刻家のジャコメッティとたまに間違えてしまうのですが、写真の方です。
白黒、黒白、白黒、黒白、たまに灰、です。
森山大道も逃げ出すハイコントラストで、ブログの背景と写真の境界線がわかりません。
ジャコメッリ柄のダルメシアンとかいそうです。
オセロをしてて気づいたらジャコメッリだったり、、。
ジャコメッリは、家が貧しかったため5歳ぐらいから老人たちが集う施設で働き始めます。
この少年期を死とすごく近い距離の中で過ごしたことが、彼の写真に大きな影響を与えています。
この施設を後に訪れて写真を撮っているのですが、タイトルが「死がやってきておまえの目を奪うだろう」です。
やはり生まれてまだ5年のジャコメッリには、相当ショックだったのが伺えます。
ジャコメッリはその後、印刷所で働き始め(13歳の時)後にそこのオーナーとなり、仕事が終わった後や休日を使い写真を独学で学んでいきます。
写真を撮る一方、詩も書いていてタイトルも詩的な表現が多いです。(神学校を撮ったシリーズ「私にはこの顔を撫でてくれる手がない」など。)
僕はちょっと怖いなと感じてしまったのですが、幼いころから死が身近にある環境で育ったジャコッメリ独自の死生観というのがあるのでしょう、、。
「白、それは虚無。黒、それは傷跡」という言葉を残しています。
ここでボヘミアンズ・ギルドにあるジャコメッリの写真集のご紹介を。
マリオ・ジャコメッリ 黒と白の往還の果てに
アレッサンドラ・マウロ 岡本太郎訳
2009年/青幻舎 カバー
中はこんな感じです。
マリオ・ジャコメッリ写真集 Come Poesia
Augusto Allegri/Mario Giacomelli
1992年/Centro Di 伊語版 カバー
中身をちょっと。
もう1冊!
マリオ・ジャコメッリ Mario Giacomelli
多木浩二
2008年/ニューアートディフュージョン カバー
人間はカラーの夢を見る人と白黒の夢を見る人がいるらしいのですが、ジャコッメッリは間違いなく白黒ですよね。
白黒の写真撮ってる人はみんな白黒の夢を見て欲しいですね。
森山大道がカラーだったらなんかショックです。
外の均一棚を見るのには寒い季節なのでどうぞ厚着してお越し下さい。
(中はあったかいです。特に2階は。)
お待ちしております。
夏目書房では写真集は勿論、様々なジャンルの本を買取しています。
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