2010年12月04日
どうも。
最近ドイツ芸術が気になっています。。
特にドイツの現代美術はゲルハルト・リヒターやアンゼルム・キーファー、ヨーゼフ・ボイスなど人気の芸術家が多いです。
ドイツの芸術をウィキペディアで調べたところ、ちょうど三菱で展覧会もやっている青騎士のことが載っていました。
青騎士というのはカンディンスキーが中心に活動した芸術家サークルのようなものです。
恥ずかしながらカンディンスキーがドイツ人なんだと初めて知ったので調べたところ、
彼はロシア出身の画家でドイツやフランスで 活躍し、後に両国の国籍を入手したそうです。
※
さて、やっと本題ですが、今回は「青騎士」について書いていこうと思います。
青騎士は、1912年にヴァシリー・カンディンスキーとフランツ・マルクが創刊した綜合的な芸術年刊誌の名前です。
またこの2人が中心となって、表現芸術家たちがゆるやかな結束のもとに集まった芸術家サークルでもあります。
青騎士というものは、以前にも紹介したシュルレアリスムやダダと違いはっきりとした芸術家集団であったわけではありませんでした。
その実態は芸術年刊誌『青騎士』編集部と、彼らによる企画展でした。
しかし、首班であったカンディンスキーの芸術理論に共感し、お互いに近い理念と興味関心を有していた点で青騎士は一つの芸術運動ともみなされています。
活動期間としては、カンディンスキーとフランツ・マルクが年刊誌の創刊を構想し始めた1911年から第一次世界大戦によってメンバーが散り散りになってしまった1914年までの約3年間です。非常に短命でありましたが、その後彼らが世に与えた影響は大きく、青騎士と周辺の芸術家は20世紀における現代芸術の重要な先駆けとなりました。
青騎士はそもそも主義やイズムといった様式の確立を志向する集団ではありませんでした。
従って属する芸術家どうしの間には、表現主義的であること以上の際立った共通点はなく、彼らを結び付けていた要素は同時代のヨーロッパにおける芸術運動や中世の美術、プリミティフな美術・工芸への関心であり、また芸術家の内面を宇宙や世界、歴史といった客体と共振しようとするロマン主義でした。カンディンスキーが青騎士の時代を境に抽象的画風へと変化していったように、このロマン主義はしばしば反具象的傾向となってあらわれました。
3年間という非常に短命な青騎士ですが、2回の企画展を行いました。
ミュンヘン国立美術館長フーゴ・フォン・チューディの援助のもと、ミュンヘンにおいて開催されたこの展示会はそうそうたる顔ぶれでした。
芸術家としてハンス・アルプ、ロベール・ドローネー、ヴァシリー、カンディンスキー、パウル・クレー、アンリ・マティス、ガブリエレ・ミュンター、エミール・ノルデ、パブロ・ピカソ、アンリ・ルソーなどが集まりました。また、同時代の現代音楽家であるアルバン・ベルク、アルノルト・シェーンベルク、アントン・フォン・ヴェーベルンらも展覧会に加えられました。
年刊誌「青騎士」は「フランス、ドイツ、ロシアでの最新の絵画運動、そしてそれらが見せる、ゴシックやプリミティフ、またアフリカや偉大なる東洋とともにある、自然で力強く表現的な民族芸術、子どもの芸術の主題へのかすかな関連、特にヨーロッパにおける最も新しい音楽運動、そして我々の時代における新しい舞台理念」をコンセプトに刊行されました。しかし、「年刊誌」として計画されたこのプロジェクトは創刊号を刊行したのみで、第2巻の企画途上で放棄されてしまいました。その原因として1番大きかったのは第1次世界大戦だと言われています。
こうして、わずか3年という短い活動を経て青騎士は終わってしまいましたが、後世の芸術に革命的に影響を与えました。
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今回カンディンスキーを中心とした青騎士だけではなく、バウハウスやドイツ現代美術などもまとめたドイツ芸術の特集をHPにつくりました。よろしければご覧になってみてください。
特集 ドイツ芸術 バウハウス~青騎士~現代美術etc
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